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【383号】

令和元年 9月27日

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社 内 報

 8月の天候は、東日本で気温はかなり高く、沖縄・奄美で高かった。西日本と沖縄・奄美では、日照時間が少なく、降水量が多かった。北日本と東日本の日本海側では、降水量が多かった。28日には、佐賀地方が豪雨に見舞われ、浸水、冠水被害が発生した。9月も台風の相次ぐ接近上陸があり、関東地方と九州地方が被害を蒙った。特に千葉県下では風害で農作物に可なりの被害が発生したほか、長期停電で被害が拡大した。

 気象庁の10〜12月の3か月予報では、この期間の平均気温は、北・東・西日本で高い確率50%、沖縄・奄美で平年並み亦は高い確率ともに40%。

 10月、北日本の日本海側と東日本では、天気は数日の周期で変わる。北日本の太平洋側と西日本、沖縄・奄美では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い。気温は、北・東・西日本で高い確率50%、沖縄・奄美で平年並み亦は高い確率ともに40%。

 11月、北日本の日本海側では、平年と同様に曇りや雨または雪の日が多い。東・西日本の日本海側では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。北・東・西日本の太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。沖縄・奄美では、天気は数日の周期で変わり、期間の後半は平年と同様に曇りや雨の日が多い。気温は、全国的に平年並み亦は高い確率ともに40%。

 12月、北・東日本の日本海側は、平年に比べ曇りや雪亦は雨の日が少ない。西日本の日本海側は平年と同様に曇りや雨または雪の日が多い。北・東・西日本の太平洋側は、平年と同様に晴れの日が多い。沖縄・奄美は、平年と同様に曇りや雨の日が多い。気温は、全国的に平年並み亦は高い確率ともに40%。降水量は、北・東日本の太平洋側と西日本で平年並み亦は多い確率共に40%。

 

要(市場)の動き

野菜の概況

8月の建値市場の野菜の販売量は、232,008トン前年比107%で、札幌以外の市場は前年比増であった。市場別では多少の差はあるものの、総じては前月に続き、入荷増の価格安であった。平均単価はkg¥226前年比83%となっている。市場別の入荷量と平均単価は、札幌市場の入荷は前年比97%、平均単価はs¥179前年比80%。東京市場の入荷は前年比106%、平均単価はKg¥240前年比83%。名古屋市場は前年比110%の入荷で、平均単価はs¥221前年比83%。大阪本場は前年比108%の入荷で、平均単価はs¥222前年比80%。福岡市場は前年比110%の入荷で、平均単価はs¥198前年比87%となっている。

建値市場の8月の玉葱販売量は24,807トン前年比105%、平均単価は

kg¥82前年比76%となっている。今年の府県産は大豊作型で、肥大球が多く軟質傾向で、品質劣化が早く、佐賀物に比べ品質良好と言われていた淡路物にも病害(特に黒黴)が多発生し、品質劣化が懸念され、荷動きは低迷した。北海物も乾腐病が散見され、特に早生物の棚もちが良くなかった。市場別の販売量と平均価格は、札幌市場の販売量は3,948トン前年比97%、平均単価は

kg¥67前年比67%。東京市場の販売量は9,221トン前年比93%、平均単価はkg¥88前年比78%。名古屋市場の販売量は5,394トン前年比116%、平均単価はkg¥81前年比79%。大阪本場の販売量は4,073トン前年比128%、平均単価はkg¥79前年比72%。福岡市場の販売量は2,171トン前年比118%、平均単価はkg¥82前年比79%となっている。

日本農業新聞社の調べでは、全国主要7地区の代表荷受7社の8月の主要野菜14品目の販売量は、101,412トンで前年比2%増、平均単価はkg¥135前年比17%安、過去5年平均値比では8%安となっている。販売量が前年比増の品目は、ネギ・トマト・ピーマンが13%増、ハクサイが12%増、ニンジンが10%増等8品目。前年比減の品目は、サトイモが22%減、ホウレンソウが10%減、ダイコンが9%減など5品目。価格が前年比高の品目は、サトイモがkg¥406で20%高、結球レタスがkg¥129で6%高、ホウレンソウがkg¥844で3%高など4品目。前年比安の品目は、トマトがkg¥240で40%安。ピーマンがkg¥331で33%安。ニンジンがkg¥83で29%安など10品目。タマネギは前年比7%増、kg¥69で22%安。となっている。

東京都中央卸売市場の8月の野菜の入荷は、126,330トン前年比106%(前月比105%)。平均単価はkg¥240前年比83%(前月比99%)となっている。主要品目で入荷が前年比増の品目は、トマトが前年比126%、バレイショが119%、ニンジン・ピーマンが111%など9品目。入荷が前年比減の品目は、ホウレンソウが前年比87%、サトイモが88%、タマネギが93%など5品目。販売単価が前年比高の品目は、サトイモがkg¥443前年比115%、レタスがkg¥176で115%、ホウレンソウがkg¥903で前年比109%など5品目。前年比安の品目は、トマトがkg¥245で前年比56%、ニンジンがkg¥89で65%、ハクサイがkg¥86で68%など10品目となっている。

 

東京都中央卸売市場の8月の入荷量と単価

品  目

入荷量

(t)

前年比

(%)

前月比

(%)

単 価

(\/kg)

前年比

(%)

前月比

(%)

     

126,330

106.4

105.1

240

82.7

98.8

たまねぎ

9,221

92.8

98.8

88

78.2

101.2

キャベツ

16,671

95.1

100.3

100

100.6

138.9

レタス

9,759

100.0

107.0

176

114.8

138.6

だいこん

8,236

102.7

93.7

95

81.8

125.0

はくさい

7,263

100.8

96.0

86

68.4

130.3

トマト

9,433

126.4

129.0

245

56.6

79.6

きゅうり

8,375

110.1

127.0

277

74.1

86.6

にんじん

7,215

111.4

115.2

89

64.8

78.1

ばれいしょ

6,104

118.8

120.4

124

105.7

71.7

ねぎ

4,160

109.1

113.0

276

71.4

78.2

かぼちゃ

2,720

132.3

106.6

155

51.4

69.2

ながいも

994

104.0

99.5

329

80.6

100.8

にんにく

279

103.8

116.7

828

80.8

100.4

れんこん

437

79.3

182.9

594

113.7

72.0

 

玉葱の概況

東京市場

東京都中央卸売市場の8月の玉葱の入荷量は、9,221トン前年比93%(前月比99%)であった。月前半は兵庫・佐賀物が主力で、月後半は北海物主力に移行した。今年の府県産は、豊作で大粒化し棚もちが悪く、買参人の評価を落としたが、荷受けサイドでは北海物とのバトンタッチを遅らせても、佐賀・兵庫等の府県物を始末したいとの意向が強く、北海物の販売を先送りする荷受けが多かった。8月の北海物の入荷は4,617トン前年比95%、占有率は50%前年比1%アップ。兵庫物の入荷は2,410トン前年比81%、占有率26%前年比4ポイントダウン。佐賀物は1,560トン前年比140%、占有率17%前年比6ポイントアップ。平均単価はkg¥88前年比78%(前月比101%)で前年比安、前月比横這いで変動幅の少ない相場で推移した。産地別では、北海物はkg¥85前年比80%。兵庫物はkg¥93前年比72%。佐賀物はkg¥89前年比80%となっている。

9月に入り、佐賀物は終盤となったが、品質不良で投げ売り状態となった。収穫遅れで後ズレ傾向であった北海物は、本格的な出荷期に入り、オホーツク、上川、空知地区が揃って入荷した。球流れは大粒でM級が少なかった。需要は給食需要が活発で2L、L大の引き合い強く、荷動きは順調であった。品質的には銘柄別にバラツキがあり、乾燥不充分な上、乾腐病、肌腐り等が散見された。早生種特有の軟弱て棚もちが懸念され、入荷即日の売り切り販売に努めた。月半ばからは北海物の独り舞台となり、入荷はやや減少傾向となったが、L大の動きが鈍く、市場では弱気ムードが支配した。優良銘柄とされていた「北みらい」物にも乾腐、軟腐などの腐敗が発生し、末端からのクレームに頭を痛めた。今年の早生は棚もちが悪くストックが出来ず、産地の意向に反し成り行き販売の状態となった。入荷は今も潤沢だが、売れ行きは極めて悪い。市場関係者の在庫は日毎に増え、L大、Lともに¥1,000の安値が出現している。品質に難がある銘柄もあり、フン詰まり現象が起きている。9月上旬+中旬の販売量は6,305トン前年比98%、平均価格はkg¥85前年比77%。産地別では北海物の販売は5,788トン前年比106%、平均価格はkg¥85前年比76%。佐賀物の販売量は207トン前年比284%、平均単価はkg¥80前年比67%。兵庫物の販売量は123トン前年比27%、平均単価はkg¥103前年比80%となっている。

名古屋市場

名古屋市中央卸売市場の8月の玉葱販売量は、5,394トン前年比116%(前月比114%)で前年比前月比とも2桁増であった。主力は月前半は兵庫物月後半は北海物で、兵庫物の販売量は2,413トン前年比134%、占有率は45%前年比8ポイントアップ。北海物の販売量は2,353トン前年比91%、占有率は44%前年比12ポイントダウン。愛媛物の販売量は197トン前年比159倍、占有率は4%前年比4ポイントアップ。平均単価はkg¥84前年比79%(前月比104%)で前年比安、前月比強含みでやや回復基調となった。産地別では、兵庫物はkg¥91前年比75%。北海物はkg¥81前年比82%。愛媛物はkg¥60で前年比37%。となっている。

9月に入り、北海物は出荷の本番を迎え、オホーツク地区が主力で空知、上川地区も顔を揃えた。他市場から早生物は乾燥不良で、病害球が多いとの情報あり、品質が懸念されたが、特にクレームが発生する様な物はなかった。L大中心の球流れで、大粒傾向だったが荷動きはまずまずであった。兵庫物に比べ割安で売り込み易かった。月後半は北海物のみの販売で、入荷は潤沢で荷動きは鈍化した。転送業者から割安の売り込みが多かったが、産地からの直送品優先に勉売した。富山物は産地在庫が多く、9月一杯の販売を要請されたが、品質的、数量的に問題があり、受託を遠慮した。今週も北海物の入荷は潤沢だが、荷動きは日毎に悪化。販売損の少ないことを念頭に勉売を続けて来たが、入荷と出荷のバランスが崩れ、在庫が増加し、置場にも困る状態に追い込まれている。転送屋の割安品が仲卸に出回り、完全な売り負け状態となり、販売減を招いている。

大阪本場

大阪市中央卸売市場本場の8月の玉葱の販売量は、4,073トン前年比128%(前月比111%)で前年比、前月比とも2桁増であった。府県産のいずれの産地も在庫増と病害の発生で、出荷焦りの傾向が見受けられ潤沢な入荷が続いた。主力は兵庫(淡路)物で、販売量は2,701トン前年比140%、占有率66%前年比6ポイントアップ。北海物は894トンで前年比162%、占有率22%で前年比5ポイントアップ。愛媛物は232トン前年比15倍で占有率6%。月平均単価はkg¥83前年比72%(前月比95%)で、前年比前月比ともに下回った。前月に続き兵庫物に小売りに不向きな下等級が多かった。産地別では、兵庫物はkg¥79前年比63%。北海物はkg¥78前年比78%。愛媛物はkg¥88前年比107%。となっている。

9月に入り、兵庫物は銘柄別の品質格差が大きく、良品質の銘柄が少なくなった。他方、北海物は引き合い強く、荷動きは良好で、大手スーパーの対応に追われた。北海物は豊作で大粒傾向と言われながら、2Lの入荷が少なく、給食向けの調達に苦労した。台風の影響で一時入荷が減少したが、月半ばからは潤沢な入荷で、相場は弱気配に転じた。昨今、入荷は減少傾向にあるが、荷動き鈍化で荷凭れ状態が続いている。特に、L大、Lの動きが悪く、¥1,100の安値が出現している。9月上旬+中旬の販売数量は2,477トン前年比119%、平均単価はkg¥81前年比69%。産地別では、北海物は1,379トン前年比107%、平均単価はkg¥79前年比74%。兵庫物は923トン前年比130%、平均単価はkg¥84前年比59%。愛媛物は94トン前年はなし、平均単価はkg¥85となっている。

 

福岡市場 

福岡市中央卸売市場の8月の玉葱の販売量は、2,171トン前年比118%(前月比107%)で、前年比前月比ともに増であった。佐賀、長崎物が前年比大幅増となったほか北海物も前年比2桁増であった。主力は依然佐賀物で販売量は956トン前年比120%、占有率は44%で前年と同率。長崎物は595トンで前年比199%、占有率27%前年比11ポイントアップ。北海物は435トン前年比115%、占有率20%で前年比1ポイントダウン。平均単価はkg¥82前年比79%(前月比100%)で前年比安前月比同値であった。産地別の平均単価は、佐賀物はkg¥74前年比76%、長崎物はkg¥80前年比77%。北海物はkg¥100前年比83%となっている。

9月に入って、佐賀物は品質劣化が進み、北海物への切り替えが進み、北海物がメインとなった。9月始めの北海物は、天候の影響か着荷時にカビの発生が目立った。月半ばには台風の影響で、遅れていた分の着荷が集中し、相場は軟化した。特に、L大の動きが鈍く、荷凭れ傾向となった。長崎の平戸地区の吊り玉が少量ながら連日入荷し、品質が良好で人気を博している。佐賀、長崎物は終了が近い。現在、北海物は入荷は順調だが荷動きは今一つである。JAは価格要請が強く、仕切りは高いが劣化が早く品質は良くない。9月2日〜20日までの販売量は1,526トン前年比107%、平均単価はkg¥91前年比73%となっている。

 

9月26日(木)の建値市場の玉葱市況は次の通り

【札幌市場】 入荷241トン   弱い 

 20kgDB2L 入荷なし     L大¥1,700     L¥1,400〜 

           M 入荷なし

 20kgNT2L¥1,000950、 L大¥1,050950、 L¥1,050950、 

           M 入荷なし

 10kgDB(札幌黄)L大¥1,600

【太田市場】 入荷142 トン   弱保合 

 20kgDB2L¥1,3001,200、 L大¥1,5001,000、 L¥1,3001,000、 

           M¥1,200

【名古屋北部】 入荷169 トン   弱い    

 20kgDB2L¥1,4001,200、 L大¥1,5001,300、 L¥1,4001,200、 

           M¥1,200

【大阪本場】  入荷66 トン   強保合    

 20kgDB2L¥1,3001,200、 L大¥1,3001,100、 L¥1,3001,100、 

           M¥1,2001,100

 10kgDB2L¥800 700  L¥1,000750   M¥900 700

【福岡市場】 入荷117 トン   強保合    

 20kgDB2L¥1,5001,400、 L大¥1,6001,400、 L¥1,5001,300、 

           M¥1,3001,200

 10kgDB2L¥700 500  L¥700 500  M¥700 500

 10kgDB2L¥900 800  L¥1,000800  M¥900 700

 

供給(産地)の動き

府県産地では主力産地の佐賀の出荷は殆ど終了し、兵庫は即売が終了し、冷蔵物に切り替わっている。その他の中小産地では晩生の一部を除き今月中に殆どが終了する。今後の供給は、北海物が主力で府県の冷蔵物と輸入物が加わり、総体的な出回り量は前年をかなり上回ると見ている。

今年の府県産を顧みると、今後に向けて大きな懸念材料がある。最大の問題は、病害の防除である。特に、今年産大豊作型の作柄であったが、いずれの産地も中晩生に『黒黴病』が広範囲に発生し、商品化率の著しい低下を招いた。特に佐賀産地では、商品化率の低下はもとより、市場からのクレームが多発し、佐賀玉葱の評価を落とした。防除が徹底されている淡路島でも7月後半から8月半ばに大発生し、過去に例を見ない品質劣化が発生した。新興産地の富山、福井を始めいずれの中晩生産地も多発生し、市場からのクレームが相次ぎ大打撃を蒙った。佐賀では全損に近い圃場も出現、次シーズンの栽培が危ぶまれているところもある。『黒黴病』は立毛中の発生は殆ど見受けられず、貯蔵中に発生する高温性の病害で、30℃〜40℃で菌糸の生育が活発化する。防除手段が少なく、登録農薬がなく、いずれの産地も防除対策に頭をなやましている。今年産の中晩生のロス率は20%前後にもなる。

府県産地

冷蔵物の主力産地淡路島の今年の入庫量は、9月4日の調査ではg島内産

が1,138,015ケース(22,760トン)前年比107%、他県産が109,870ケース(2,197トン)前年比178%となっている。冷蔵物は『黒黴病』の発生は殆ど見受けられないが、病害による腐敗が多く、残滓の処理場が処理能力オーバーとなり受付停止に追い込まれている。永年玉葱栽培を続けて来た古老は「過去の大豊作の年は、いずれも品質良好でそれなりの収入を得たが、今年の様な品質不良で、安値の年は初めて」と言う。原因は定かでないが、球肥大が過大で球締りが軟弱で、収穫後の乾燥が不充分であったためでないか?と言う生産者が多い。

佐賀では、ベト病の防除対策が進み、病害発生が一段落したが、今年度は中晩生に『黒黴病』が蔓延し、大被害を蒙った。次シーズンの作付は栽培を断念した生産者や、中晩生から早生に移行する生産者があり、中心産地の白石地区で20%前後の減反が予想されている。現在、早生の播種、育苗期を迎えているが、先日の17号台風で、海沿いの干拓圃場で強風による被害が発生している。台風通過後の降雨が少なく塩害の発生も懸念されている。

北海道産地

北海道産の収穫は終了し、地域別、品種別には多少の差は見られるものの、総体的には大豊作には至らなかったが、早生は豊作で収穫用の鉄コンの不足もあちこちで発生したことや、中晩生も平年作は確保されていることから、豊作型であったと言える。9月初旬に産地を訪ねたが、生育は上川(富良野)地区以外は前進化し、上川地区では未収穫の圃場が多く、収穫が遅れていたが、その他の地域は平年通り進んでいた。昨年の上川は不作の畑が目立ったが、今年はいずれも平年作は確保できると見た。その他の地域は生産者によりバラツキはあるものの、中晩生も収量多いが少ないを上回っていた。現在、早生種の出荷が後ずれしていて、いずれの市場からも品質不良のクレームが相次いでいる。特に、大幅な増反となった「SN−1」は多収穫ではあるものの、棚もちが悪く、市場からのクレームが多い。出荷は総じて後ズレ傾向で、早生種の手仕舞いを急がないと市況回復の望みがなくなる。産地関係者の多くは、此処数年来暴落がなく順調な販売が続いたことで、現在の市況は異常な安値で、早晩回復すると見ている。

輸入産地

 8月の輸入は、速報値で19,342トン前年比83%で、北海産の出回り増と安値市況を反映して2桁の減少となった。主力の中国物の減少が大きく影響した。国別では中国が19,012トン前年比84%。ニュージランドが150トン前年比192%。オーストラリヤが75トン前年比41%。となっている。 

中國、日本向けは甘粛省が主力で、現在の日本向け価格は、20kg・C&F・ムキ玉$6.80、で値下がり傾向にあるが、国内マーケットの野菜全体の安値が影響している。集荷業者は先高を期待して手持ちしている模様。

 アメリカ、全米の作付面積は76,414エーカーで前年比97%。日本向け主力産地のワシントン州は21,900エーカーで前年比103%と報告されている。現在の日本向け価格は50£・C&F・SJ・$11.45の水準でかなり割高である。

 

10月の市況見通し

 10月以降の市場は、北海道産主導の販売になるが、昨今の北海物は早生物の出荷が後ズレしていることで、品質劣化が進み、昨今の市場サイドからは、JA系統物は仕切りは高いが品質が悪いとの声が出ている。9〜11月は北海物の出荷最盛期であるが、各地市場の荷受けでは、売り込みに精が出ない。量を売れば売るほど赤字が増えるとのボヤキ節が聞こえる。今年に限らず昨今の荷受け各社の経営内容は大手の一部を除き減収減益で不振である。新聞紙上での全国主要市場の荷受け89社の令和元年3月期の決算資料では、営業損益で30%の会社が赤字であるとの記事があった。荷受けの営業損益は本業の儲けを示す数値であり、30%の会社が赤字の取引をしていることになる。現在、野菜流通全体の市場経由は67%強と言われ、10年前に比べ20%も低下したが、今も野菜流通の主流を占めていることに変わりはない。亦、出荷・販売の末端価格は市場相場を基準にして決定されている。市場の重要な機能を担う荷受け会社が、赤字経営を続けていること自体異常であり。価格形成機能の低下は誠に残念である。当面の北海玉葱は、オホーツク222の棚もちの良い品種以外は、価格に固守せず早急に販売を終了することが望まれる。その後は、需給を思考しながら再生産価格を維持出来る販売方法を考えることだと思う。現状の状態が続けば、当面はL大、L¥1,200〜1,000を予想。(了)


 
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