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【443号】

令和6年10月28日

image001.jpg

社 内 報

 9月の天候。気温は、全国的にかなり高く、残暑が厳しかった。降水量は、北・西日本の太平洋側と日本海側では、かなり少なかった。日照時間は、北・西日本の日本海側と西日本の太平洋側でかなり多かった。10月も寒暖の差が大きい。

気象庁の11月〜1月の3か月予報に依ると、この期間の平均気温は、東・西日本で平年並み亦は高い確率ともに40%、沖縄・奄美で高い確率50%。降水量は、北・東日本の日本海側で平年並み亦は多い確率ともに40%。降雪量は、北日本の日本海側で平年並み亦は多い確率ともに40%。月別予報は次の通り。

11月、北日本の日本海側では、平年と同様に曇りや雨または雪の日が多い。東・西日本の日本海側と沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。北・東日本の太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。西日本の太平洋側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多い。

12月、北日本の日本海側では、平年に比べ曇りや雪または雨の日が多い。東日本の日本海側では、平年に比べ曇りや雨または雪の日が多い。西日本の日本海側では、平年と同様に曇りや雨または雪の日が多い.北日本日本の太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多い。東・西日本の太平洋側では、平年に比べ晴れの日が多い。沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い。

1月、北日本の日本海側では、平年に比べ曇りや雪の日が多い。東日本の日本海側では、平年に比べ曇りや雪または雨の日が多い。北日本の太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い。東・西日本の太平洋側では、平年に比べ晴れの日が多い。沖縄・奄美では、平年と同様に曇りや雨の日が多い

 

野菜の市場概況

建値市場の9月の野菜の販売量は、204,527トン前年比96%(前月比105%)。平均単価はkg¥296前年比106%(前月比108%)。総体的には数量減の価格高である。市場別の販売量の前年比と平均単価は、札幌市場の販売量は前年比100%、平均単価はs¥239前年比108%。東京市場の販売量は前年比96%、平均単価はKg¥323前年比105%。名古屋市場の販売量は前年比93%、平均単価はs281前年比108%。大阪本場の販売量は前年比93%、平均単価はs¥291前年比107%。福岡市場の販売量は前年比97%、平均単価はs¥238前年比107%となっている。

東京都中央卸売市場9月の野菜の入荷量は105,346トン前年比96%、前月比(99%)。旬別の前年比では、上旬103%、中旬94%、下旬92%、となっている。平均価格はkg¥323前年比105%。旬別では、上旬¥322(前年比105%)、中旬¥335(同105%)、下旬¥314(同104%)となっている。主要15品目で入荷量が前年比増の品目は、ブロッコリーが前年比132%、ニンジンが118%、ネギが110%、ピーマンが104%の4品目。

入荷量が前年比減の品目は、ハクサイが前年比83%、キュウリが87%、サトイモも87%、ナスが89%、バレイショが90%など11品目。価格の前年比高は、レタスがkg¥278で前年比137%、キュウリが¥443で128%、ハクサイがkg¥112で122%、タマネギがkg¥117で111%、サトイモがkg¥376で109%など11品目。前年比安は、ニンジンがkg¥141で前年比63%、ブロッコリーがkg¥591で84%、ネギがkg¥436で84%、ダイコンがkg¥146で96%、など4品目となっている。

 

東京都中央卸売市場の9月の入荷量と単価

品   目

入荷量

前年比

前月比

単価

前年比

前月比

 

( t )

( % )

( % )

( \/kg )

( % )

( % )

野 菜 総 数

106,401

96.1

95.5

323

104.7

104.2

た ま ね ぎ

9,266

99.0

97.2

117

109.7

82.4

キ ャ ベ ツ

15,290

98.1

95.6

96

106.9

102.1

は く さ い

7,433

82.5

135.6

112

121.8

121.7

だ い こ ん

6,974

99.3

111.7

146

96.3

117.7

に ん じ ん

6,456

117.7

102.0

141

62.6

118.5

  ば れ い しょ

6,147

90.4

121.6

147

109.9

61.3

レ  タ  ス

8,508

93.0

86.0

278

135.6

149.5

ね    ぎ

3,868

109.6

105.3

436

84.3

119.0

ト  マ  ト

4,979

91.6

66.8

638

104.9

151.2

き ゅ う り

6,226

87.0

82.3

443

127.8

110.5

か ぼ ち ゃ

2,291

84.4

124.2

203

113.7

75.2

な が い も

683

112.0

91.8

423

84.5

106.0

れ ん こ ん

1,005

94.2

143.4

372

93.7

94.4

に ん に く

156

95.5

95.1

1,231

127.5

101.2

 

玉葱の概況 

需要(市場)の動き

建値(拠点)市場の9月の玉葱の販売量は24,411トンで前年比93%(前月比132%)、平均単価はkg¥115前年比144%(前月比83%)となっている。府県産の中晩生の作柄が全国的に前年を下回ったものの、市況高を反映して出荷が前進化したことで、出回り量は予想を上回り、需要が堅調で市況は前月比安乍ら高値を維持した。

9月の拠点市場別の玉葱販売量と単価は、札幌市場の販売量は2,812トン前年比74%、平均単価はkg¥100前年比123%。東京市場の販売量は9,266トン前年比99%、平均単価はkg¥117前年比1111%。名古屋市場の販売量は5,778トン前年比87%、平均単価はkg¥113前年比114%。大阪本場の販売量は3,968トン前年比102%、平均単価はkg¥119前年比113%。福岡市場の販売量は2,587トン前年比105%、平均単価はkg¥127前年比118%となっている。

東京市場

東京都中央卸売市場の9月の玉葱の入荷販売量は9,266トン前年比99%(前月比97%)主力は北海物で入荷量は8,973トンで前年比99%、占有率97%で前年比0.2ポイントアップ。中国物が201トン前年比148%、占有率2.ポイント前年比0.7ポイントアップ。兵庫物が72トン前年比95%。佐賀物が9トン前年比63%。 総平均価格はkg¥177前年比111%(前月比82%)。産地別では、北海物はkg¥115前年比110%。中国物はkg¥110前年比95%。兵庫物はkg¥221前年比161%。佐賀物はkg¥439前年比468%。となっている。主産地の兵庫・佐賀の即売物の出荷が8月後半に終了し、富山物も激減。北海物主力で、兵庫物は冷蔵物に切り替わったが、入荷減で品薄高が続いた。

10月に入り、北海物は出荷の本番を迎えたが、市場の売れ行きは今ひとつ鈍化傾向で荷凭れ気味だったので、荷受け各社は発注量を絞り、多少のストック在庫を抱えながら産地の動向を凝視しながらの販売となった。市場関係者の段階では、転送物が割安で手に入ったので支障はなかった。前年市況の半値に落ち込んだ相場に、ホクレンでは月半ばから出荷調整を実施。入荷は減少傾向となったものの、今のところ相場や荷動きに変化はない。昨今の市場関係者の間では、近く品薄高傾向の相場になるとのムードが見え始めている。 

10月1日〜19日までの玉葱販売量は、5,934トン前年比100%平均単価はkg¥104前年比88%。産地別では北海物の販売量は5,796トン前年比100%、平均単価はkg¥104前年比88%。中國物は112トン前年比100%、平均単価はkg¥110前年比94%。兵庫物は19トン前年比51%。平均単価はkg¥211前年比120%となっている。

 

名古屋市場

名古屋市中央卸売市場の9月の玉葱販売量は5,778トン前年比87%

(前月比115%)で前年比減、前月比増となっている。主力は北海物で数量は5,659トン前年比87%、占有率は98%で前年比1ポイントダウン。兵庫物は442トン前年比123%。となっている。総平均単価はkg¥113前年比114%(前月比82%)、産地別には北海物はkg¥117前年比117%。兵庫物はkg¥200前年比328%となっている。

10月になり、北海物の入荷が安定化し、主力はJA北みらい、JAふらの

が主力で、販売値はL大¥2,100〜1,900.荷動きは活発でないが、通常この価格水準では、売り手も買い手にも値頃帯で売買が弾むのだが。現状では目立った変化は見られず、荷受け会社では15,000ケース前後の在庫を抱えながら勉売している。

大阪本場

大阪市中央市場本場の9月の玉葱の販売量は3,968トン前年比102%

(前月比118%)。前年比・前月比とも増となっている。産地別の販売量は、北海物が3,524トン前年比112%(前月比160%)占有率89%前年比8%アップ。兵庫物が426トン前年比65%(前月比38%)占有率11%前年比6%ダウン。総平均単価はkg¥119前年比114%。北海物はkg¥110前年比108%、兵庫物はkg¥197前年比159%で稀有の品薄高となっている。

 10月に入り、北海物の入荷は最盛期を迎え、順調で日々増加し安定化したが、兵庫の冷蔵物は入庫量が少なく、日々減少傾向となった。更に、銘柄により厳選品と並み品があり、品質格差が目立ち価格差が続いている。北海物と兵庫物の価格格差も大きい。北海物は兵庫物の半値の価格帯で、価格的に大きな格差が生じた爲、ホクレンでは月半ばから、出荷調整を実施、相場の上昇を図っている。 

10月1日〜19日の玉葱の販売量は、2,400トン前年比81%、総平均単価はkg¥112前年比98%。産地別の販売量と平均単価は,北海物は2,091トン前年比81%、平均単価はkg¥99前年比91%。兵庫物は299トン前年比84%、平均単価はkg¥201前年比136%。となっている。

福岡市場 

福岡市中央卸売市場の9月の玉葱販売量は2,587トン前年比105%(前月比115%)。前年比、前月比ともに増となっている。主力は北海物で、販売量は2,275トン前年比106%、占有率88%前年比1ポイントアップ。

中國物は223トン前年比152%、占有率9%前年比2ポイントダウン。佐賀物は44トン前年比48%。総平均単価はkg¥127前年比118%。産地別では、北海物がkg¥129前年比119%。中国物はkg¥88前年比92%。佐賀物はkg¥164前年比169%となっている。

10月に入り、北海物はJA北みらい、JAふらの中心の大手JAの入荷となり、数量的に順調で相場的にも落ち着いている。月半ばからホクレンでは、価格の値上げを意図し、出荷調整を実施しているが、荷動きは今ひとつで、会社ではそこそこの在庫を抱えながら勉売しているが、好転するのは月変わりになると予想している。

10月1日〜19日の販売量は、1,838トン前年比106%、平均単価は

kg¥104前年比92%となっている。

10月26日(土)の建値市場の玉葱市況は次の通り

【札幌市場】  販売量153 トン 強い

 20kgDB2L¥2,0001,800、 L大¥2,0001,800  L¥1,8001,600      

          M¥1,6001,400

【太田市場 】  販売量 295 トン  保合

 20kgDB2L¥2,2002,000、 L大¥2,2002,000  L¥2,0001,800

          M¥1,8001,600

【名古屋北部市場】  販売量97 トン  保合

 20kgDB2L¥2,1002,000  L大¥2,1002,000、 L¥2,0001,900      

          M¥1,7001,600

【大阪本場】         販売量126 トン  強い

 20kgDB2L¥2,0001,900  L大¥2,2002,000、 L¥2,0001,900,       

          M¥1,8001,700

 庫10kgDB2L¥1,9001,700 L¥2,1001,900 M¥1,8001,700。【福岡市場】      販売量319 トン  弱保合

 20kgDB2L¥2,2002,000、 L大¥2,3002,000、 L¥ 2,2001,800      

          M¥1,8001,700

 

供給(産地)の動き

今年は9月からは、府県物は冷蔵物以外はなくなり、北海物が主力となっている。ホクレンの直近の作況調査に依ると、早生系の作柄は平年作を上まったが、中晩生系は球肥大期の高温で球伸びは停滞し、小振りで全道的な収穫量は8月時点予想の718,170トンから670,540トンに47,630トンの減収になると報告されている。全玉商連の直近の調査では、10月〜4月の玉葱の供給見込み量は、575,400トン前年比102%、府県の冷蔵玉葱の入庫量は、15,318トン前年比74%で、ブランド化した兵庫物の出庫は2週間程度前進化している上にロス率が高い。加工筋が関心を持っている輸入物は、円安の進行と現地の天候不順による生産減で、コスト高となり、年内では中国物以外は纏まった輸入は期待出来そうにない。

府県産地

佐賀長崎では、近年、極早生系の収益性の好調を反映して、生産者の多くは来年度作もスーパーアップの栽培をと種子を求めて奔走したが、種苗会社の在庫不足で必要量が確保出来ず、更に播種した苗床も、高温と多雨に見舞われ、発芽・苗立ちが不良で、満足に定植出来ず、生産者の多くは、普通早生の貴錦・レクスターに切り替えたり蒔き直しや品種変更をしている。昨今は早生栽培のマルチ張りの最盛期だが、降雨続きで定植作業は遅れている。次年度の県下の作付面積は、極早生は減反となるも、総体的には昨年並みかやや増加の予想と見ている。

兵庫、即売物の出荷は、殆ど終了した。今年の夏は、猛暑続きで冷蔵保管以外の短期保管も品質管理が難しく、冷蔵保管以外は品質劣化でロス率が高かった。商系の短期冷蔵貯蔵は殆ど出庫が終了している。今年の冷蔵入庫量は、関係機関の調査では、淡路島内の入庫量は13,258トン前年比71%で、高値市況による出庫の前進化で、年明けの1月一杯には終了すると言われている。昨今、出荷の冷蔵物に品質格差が大きいのは、入庫時の手入れ(厳選・風乾等)が不充分と冷蔵の保管・管理の不適切に起因すると言われている。近年、冷蔵機器が著しく進歩した半面、冷蔵管理者のプロが少なくなり、保管期間が短くなっている。ブランド化した『あわじ島たまねぎ』を春3月まで供給するには、長期貯蔵のノウハウの研究が欠かせない。

北海道産地

北海物では早生系は豊作となったが、現在、収穫・出荷期を迎えている中晩生は、肥大期の高温の影響で球肥大が停滞し、平年作または平年作を下回ると見られている。期初には前年比15%程度の増産になると認識していた産地関係者の多くは,早や出しが得策と前進出荷を心掛けて来たが、昨今では、主力品種の『北もみじ2000』の球肥大が不良と認識し、市況の先高感が台頭している。現在の玉葱市況は、昨年の半値の水準で推移しており、更に淡路の冷蔵物に比べても半値である。11月は煮物野菜の需要期であり、市況のヂり高を期待している。

輸入動向

9月の輸入は速報値で、22,433トン前年比120%。国別て゜は、殆ど中國オンリーの状態で、中国が22,424トン。中國以外は9トンである。

中國、現在の供給産地は、甘粛省である。今年は長雨の影響で収穫・出荷は後ずれした。初期には作付微増との報告を受け、作柄は平年作を上回ると予想されたが、9月の長雨の影響で病害の発生が心配されているほか、国内マーケットの低迷で産地相場の先安が予想されていたが、昨今では上昇基調に転じているし、産地もヂり高傾向である。

現在の日本向け価格は、20kg・C&F・剥き玉$7.60.皮付き$6.40である。

 

11月の市況見通し

11月以降の玉葱の需給は、主力の北海物も球肥大が悪く不作傾向で、供給量は当初計画から大幅に減少すると予想、府県の冷蔵物も前年の3割以上も少ないとされている。輸入も大量には困難とされいる。いずれにしても、需要が落ち込まない限り、秋冬期の市況は品薄高傾向になると予想される。私見では、北海物のL大・20kg・¥2,500〜2,300を予想。

  笹野敏和記)


 
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